つぶらな瞳に、まるで綿菓子のようなモフモフの被毛。ペットショップや街中で見かけるたび、その愛らしさに心がキュンとしてしまう方も多いのではないでしょうか?
国内外で絶大な人気を誇るポメラニアンですが、実は「見た目の可愛さ」からは想像もつかないタフな歴史や、面白い生態を隠し持っています。
今回は、これからポメラニアンをお家に迎えたい方はもちろん、すでに一緒に暮らしているオーナーさんも思わず「へぇ〜!」と頷いてしまう、ポメラニアンの魅力を余すことなくご紹介します!
あんなに小さなポメラニアンですが、実はもともと中型犬のサモエドやスピッツといった、極寒の地でソリを引く犬たちが祖先だと言われています。
かつては体重20kgの白い犬だった
バルト海沿岸のポメラニア地方で小型化される前は、==体重が約14〜23kg==もあり、毛色も「ホワイト」が主流でした。それをイギリスのヴィクトリア女王が5kg前後まで小型化し、現在のサイズやオレンジといった豊富な毛色が定着しました。
自分を大型犬だと思っている?
あんなに小さいのに、自分より大きな犬に向かって強気に吠えかかる姿を見たことはありませんか?これはただ気が強いだけでなく、遺伝子レベルで「自分はまだソリを引いていた頃の大型犬のままだ」と本気で信じ込んでいるからだという説(スモール・ドッグ・シンドローム)があります。
ポメラニアンには、見た目の特徴から大きく分けて「たぬき顔」と「きつね顔」の2タイプが存在します。公式な分類ではありませんが、お顔立ちによって印象がガラリと変わります。

「これぞポメラニアン!」という、丸っこく幼い印象を与えるタイプです。
マズル(鼻口部)が短い:横から見たときに鼻の突き出しが短く、お顔全体がキュッと詰まっています。
目が丸くて中心寄り:くりくりとした大きな丸い目で、鼻との位置関係がきれいな==「正三角形」==に近いのが特徴です。
耳が小さく、毛に埋もれている:耳が小さめで、頭のモフモフな毛の中にすっぽりと隠れがちです。
祖先である「スピッツ」の血筋を強く受け継いだ、シャープで知的な印象を与えるタイプです。
マズルがすっきりと長い:鼻筋がスッと通っており、お顔全体が縦長のきれいな==逆三角形==をしています。
目がキリッとしたアーモンド型:丸型よりも少し横長の、切れ上がったクールで美しい瞳をしています。
耳が大きくて立っている:耳がピンと大きく立ち上がっており、頭の毛からひょっこり飛び出して見えます。
⚠️ 子犬の時期は見分けるのが難しい!
生後2〜3ヶ月頃の段階では、どの子もマズルが短く「たぬき顔」に見えがちです。大人の骨格に成長していく段階で、徐々に「きつね顔」のスタイリッシュさが出てくる子もたくさんいます。
飼い主さんだけが知っている、ポメラニアン特有のユニークな生態をご紹介します。
生後3〜4ヶ月頃に訪れる「サル期」の謎
子犬の時期、顔の周りの毛が一時的にごっそり抜け落ちて、まるで「おサルのように見える時期」があります。初めて飼う人は「病気!?」と驚きがちですが、大人の毛に生え変わるための正常なステップです。
水に濡らすと、驚くほど細い!
シャンプーをすると、普段のモフモフな球体から一変、びっくりするほどスリムで華奢な体に変わります。この「水に濡れた時の別犬感」は、現役オーナーの間でも最高のシャッターチャンスとして大人気です。
「デカポメ」という愛すべき存在
標準体重は1.8〜3kgほどですが、時に5kg〜7kg以上に育つ「デカポメ」ちゃんが生まれることもあります。これもポメ界隈では「たまらなく可愛い!」と愛されています。
ポメラニアンは、歴史の教科書に載るような大事件や偉人たちのそばにも姿を残しています。
タイタニック号の沈没から生き残った強運
1912年のタイタニック号沈没事故。絶望的な状況の中、奇跡的に生還した3頭の犬のうち、なんと2頭がポメラニアンでした。
ミケランジェロやモーツァルトの相棒
ミケランジェロはシスティーナ礼拝堂の天井画を描いている間、ずっと足元にポメラニアンを座らせていたと言われています。また、モーツァルトも愛犬のポメラニアンにアリア(歌曲)を捧げています。
ポメラニアンと幸せに暮らすために、絶対に押さえておきたい3つのポイントです。
毎日のブラッシングは必須
抜け毛が非常に多いダブルコート(二重構造の毛)の犬種です。毛玉を防ぐため、==1日1回のブラッシング==は欠かせません。
骨が細いので「関節のケア」を
足の骨が非常に細いため、膝の骨がずれる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」になりやすいです。フローリングには==滑り止めのマット==を敷きましょう。
夏の暑さ対策を万全に
豊富な被毛に覆われているため、日本の夏の暑さにはとても弱いです。夏場はエアコンを24時間フル活用し、室温を低めに保ってあげてください。
見た目は愛くるしいぬいぐるみですが、中身は歴史の荒波を乗り越えてきた「勇敢でタフな元・大型犬」。そんなギャップを知ると、目の前にいるモフモフがさらに愛おしく思えてきませんか?
これからお迎えする方も、すでに一緒に暮らしている方も、この魅力たっぷりなポメラニアンとの時間をぜひ全力で楽しんでくださいね!